大山鳴動して鳴動して……鳴動しっぱなし。

さて、我が家には現在、「ハチ2号」とも「ウツボのハチ」とも呼ばれる妙ににょろにょろした男がおります。いや、男というのは正しくはない。彼はこのご面相でまだ齢8ヶ月がいいところの少年なのです。



我が家にきて10年選手、みたいな物腰風格ですが、まだたったの10日間です。市内のとある場所でノラ生活をしていたところ、あまりの愛嬌を不憫に思った方からレスキュー依頼があり、タマタマ手術までを終えて我が家にやってきたのでした。

hachi101.jpg

あとは予防接種をして里親さまを探して、という段階になって、事件が我が家を襲いました。

パルボ発生です。

plb03.jpg

保菌者はこのオコチャマB。すでに隣市の預かりさん宅で10日あまりを過ごし、譲渡のためいったん我が家へ戻ってきた子でした。予定通り里親さまにお渡ししていれば、たぶん彼の命はなかったと思います。

週末の譲渡のためお預かりしてから2日後、4兄妹のうち残りの3匹の面倒をみてくださっている預かりさんから連絡が入りました。2匹が具合が悪くなり、検査をしたところどうもパルボらしい、と。
そのときはオコチャマBはまだとても元気で、パルボに罹っているとは思えませんでした。潜伏期間に幅があるので、Bが我が家にやってきてからどこかで感染したのでは、とまで思いました。
しかしその翌日、念のためにインターフェロンを打ってもらいに病院にいったところ、すでに熱がかなり高くなっており、その日の午後には40℃を突破してしまいました。
兄弟猫が白血球の数値の低さからほぼパルボと診断されており、オコチャマBは特段検査をすることなくすぐにパルボの治療に入りました。でも治療と言っても対症療法で、オコチャマBの本来持つ免疫力を高める以外にウイルスに打ち勝つ方法はありません。

猫ボラがもっとも怖れるのはエイズでも白血病でもなく、パルボです。エイズや白血病は世間一般に知れ渡っているものの、実は感染力はさほど強くなく、罹っても発症せずに一生を終える子も多いです。
しかしパルボウイルスは予防接種をしていない高齢猫や母猫からの移行抗体が薄らぐ時期のワクチン未接種子猫がかかると、かなりの高確率で生存が危ぶまれる怖ろしいウイルスです。

そしてなによりパルボウイルスはいったん発生すると、宿主の命を奪った後でもその場所に半年から1年の長きに亘って留まり生き続けるのです。猫ボラから保護する場所を、手だてを奪ってしまう。それが猫パルボの本当の恐ろしさです。

もちろん私も猫パルボウイルスに遭遇するのは初めてなので、こちらで勉強させていただきました。

猫パルボウイルス感染症

ゆきももこの猫夢日記-猫パルボ

猫と犬と-猫パルボについて

上記を拝見していて感じるのは、「気をつけていればなんとかなるというレベルではない」という怖ろしい事実です。

plb07.jpg

40℃超の熱が3日3晩続いたものの、なんとか我が家にいた子猫は治療の甲斐あって持ち直しました。自分で食べないなら強制給餌しかないと、シリンジでむりやりa/d缶を突っ込みました。栄養をつけないと絶対にこのウイルスには勝てないのです。
兄妹みんながんばりました。でも一番身体が大きかったお兄ちゃんが虹の橋を渡ってしまいました。まるで弟妹たちの病気を自分ひとりで抱えていってくれたみたいに。
子猫4匹兄妹のうち3匹が回復したのは、確率から見れば驚異的なことなのかもしれません。しかし非力な子猫をむざむざ死なせてしまった悔しさは確率の問題で補えるものではありません。

今回、この子たちは遺棄されたか飼い主本人の手によってか自治体に持ち込まれました。捨てた当の本人がパルボの認識があったのかは定かではありません。たぶんないでしょう。パルボという病気がある、という知識を持っている人間がむやみやたらと猫を捨てるとは考えにくいです。
だからと言って捨てた人間に責任がないわけではありません。ただ子猫を捨てただけに留まらず、救おうとした人間の心をことごとく無残にも打ち砕いたのですから。

まさか、すでに10日以上も預かりさん宅で元気に暮らしていた子猫が、今さら病気を発症するはずがないと高をくくっていました。たった数日の預かり予定だったこともあり、最初から家の中を自由に遊び回らせていました。
ハチ2号はその数日後、兄妹猫のパルボ発症を知らされる一日前にやってきていました。本来ならあまり子猫を預かることのない我が家にふさわしい住人として。そしてその翌日、パルボ発症を知らされたのです。

予防接種なしでウイルスに曝露されているハチの里親を募集するわけにはいきません。予定はさっそく頓挫しました。
保護主の私の心労を知らずにハチはのんきに癒し系キャラを炸裂させています……。

感染の有無がはっきりしない今、インターフェロンで抵抗力を高めつつ様子を見守っています。発症しなくとも、ハチは「パルボが出た家」から里子にいかなくてはならないのです。これは愛くるしさをとっくに脱ぎ捨てた「ウツボのハチ」にとって大きなハンデです。こんなに人懐っこくて、こんなにすらりとしてて、しかもこんな顔してシャムMIXだって!
8ヶ月にはなってるけど、募集したらきっとこのキャラに惹かれてもらってくれる人がすぐにでも現れると信じていたのに、いきなり出端を挫かれてしまいました。

今後は屋内の清掃に励みつつ、ハチの健康を見守りつつ、我が家の3バカトリオを宥めつつ(なんであんなのがずっといるのよ!とおかんむり)、パルボ菌の存在にビクビクしながらしばらく過ごすことになります。うらんめしや~~パルボ菌……。

簡単に捨てた人へ。

私や他のボランティアさん、一時預かりの人、一度は里子に貰ってくれた人、夜中に叩き起こされた獣医さんなどなどなどなど、本当に多くの人があなたの短慮に振り回され、困惑して、悲しんでいること、ちっとも考えたことないでしょう。命を捨てるという行為は、救わなければと足掻く人たちを土足で踏みにじっているのだと、そろそろ気づいて欲しい。

あ、うちの3バカはとりあえず予防接種をしているので、いまのところ発症はしていないです。そのうちの2匹は高齢なのでなんとも不安ですが、今さら慌てたってしゃーないのよね。

plb04.jpg

たぬはハチにベッドを取られて寝るところがにゃい。

plb05.jpg

女王様はふてくされて食卓によく転がってる。

plb06.jpg

末はまあ、末のまま……。

ハチ2号の予後がよければ近日中に里親募集を開始します。どうか「パルボ野郎!」とか後ろ指さしてくれませんように。曝露はハチのせいじゃないよ……。


あー雑巾がけで腰いてえ。

パルボの心配がなくなったらニョロッとしたハチ2号をもらってやってもいいよ、と仰る奇特な方。どうぞ照れてないで名乗り出ておくんなまし♡
関連記事

テーマ : 動物愛護
ジャンル : ペット

コメントの投稿

非公開コメント

こんばんは。ハチ2号を保護しましたトクショウといいます。
ハチのことも気になり、勝手ながらブログ拝見させていただいてます♪(^-^;

今日見て驚きです。
パルボ発生…昔ですが近所の猫ちゃんが感染していたことを母が思い出していました。

ふぅさんのもとにハチが相変わらずのあいきょうで(笑)炸裂してますが、
事は大変なことになっていることに何かお手伝い出来ることがあればと思っています。

ハチをお願いした者として、治療費などなんでも何か手伝えることがありましたら、
なんなりとお願いします。。
一番は我が家の家族として迎え入れることが望みなんですが、今
それができなくて無念です。。

パルボでなくなった子猫ちゃんかわいそうでした。。ほんとに他の兄弟の子達の身代わりになったんだなぁ。

恐ろしい病気です。

保護したはは猫と子猫がいます。いまのところ思い当たる症状はないですが、

まだわかりませんね。

出来ることはしてあげたいなと思います。

No title

こんばんは、トクショウさん。

ハチは相変わらずうにょうにょしてます。うちでは「ウツボ!どこにいんの!?ウツボ!」と呼ばれてます。相変わらず物怖じせず、みんなのベッドを奪って歩いてます。一番割を食っているのはたぬーです。たぬのベッドはもう二つともやられました。お陰で寝るところがなくなり、とうとう昨晩はイヤイヤながら私の部屋へ忍び込んできました。

パルボはこのあたりでは珍しいと獣医さんに言われました。自然界にごく普通に存在する菌で、人の靴底にくっついて家に入って来たりもしますが、発症したのは市内ではあまり聞いたことがないと言っていました。まあたぶん「パルボ」と気づかれずに亡くなった子も多いのでしょうけど……。

ハチ2号は元気です。もう子猫じゃないしモリモリ食べて体力あるし、万が一感染したとしても発症せずに終わる可能性のほうが高いと思います。

ハッちゃんは本当にノラなのでしょうか。あの愛嬌、我が家のどの猫よりも飼い猫っぽいです。おねだりの仕方が素人とは思えません。私たちはもしやどこぞのお坊ちゃまを拉致してしまったのでは、とふと心配になることもありますが、捜索願いは出ていないようですから大丈夫なのでしょう。

思わぬことでハチ2号の初動が遅れてしまいましたが、必ずや終の棲家を見つけてみせます。もしかしたらうちの子になっちゃうかも。ハチ2号の代わりにたぬを里子に、という案もあります、実は(笑)。

次の週末まで様子を見て、できそうだったらワクチン打ちます。それから里親探しをゆっくり始めますね。
なんたってシャムMIXですから。もうきっと引く手数多でしょう(え

いっぱい猫ちゃんがいらっしゃるおうちでしたら、バイオチャレンジを常備しておいてもいいかもしれませんね。塩素より臭いがきつくないので、普段のお掃除にたっぷり使えます(回しものじゃー!)。
使い終わったケージやキャリー、ネコトイレなど、念入りに洗ったあとにバイオチャレンジ吹きかけて自然乾燥させるといいらしいですよ(逆をいうとすぐ拭き取っちゃうと意味がないってことですが……)。

病気は怖いです。暑い季節はなかなかこまめに掃除したりするのは体力的に辛いですが、お互いがんばりましょう。
カテゴリ



にほんブログ村 猫ブ
ログへ
ぽちっとな。

人気ブログランキングへ
ささ、ぽちっとな。

この顔はあんまし
ぽちっとしたくねえな…。

プロフィール

Author:ふぅ
「ふぅ」です。うしろの「ぅ」はちっちゃい「ぅ」です。生まれも育ちも北海道。もともとは主にツイッターでぶつぶつ呟いてましたが、140字制限がもどかしくてこっち来てみました。でも緊急性のあるものは変わらずツイッターで呟きます。アカウントは@nekodasukeです。フォローよろしく。
【猫辞典】は完全オリジナル。自由きままに猫の生態を書き連ねてます。ツイッター発祥なのですべて原則140字以内です。
ブログタイトルの『猫っツラにデコピン!』は略して『ねこぴん』とでも読んでいただければうれしゅうございます。

ではどうぞごゆっくり。

メンバー紹介

元捨て猫、現女王様。名前はふう、通称ふーこ2000年の晩秋、雪が降り始める直前に保護。身体は一番小さいけれど一番の権力者。ある意味我が家は彼女の独裁政権下。超ミニサイズ(ミニというより寸足らず?)のもうすぐ17歳♀。長毛ミックスなんだけど何が混じってるのかは不明。



名前は千明通称ちーこまたは末(すえ)。2009年(たぶん)4月生まれの8歳♀。保健所に持ち込まれた5匹兄弟のうち一番の美人にゃんを拉致して帰ったつもりが、いつの間にか「こいつ実はちん○んあるんじゃねえの?」疑惑を経て我が家のお笑い&破壊担当班長に就任。



本名たぬき通称たぬ。2010年夏、我が家の一員とするため無理やり捕獲した元ノラ猫。ただし最初は外飼い猫だったと思われる。(推定)1999年初夏生まれの18歳♀。種族保存の本能に満ち溢れ、こんな男らしい顔つきのわりに非常にモテていた。



本名ばん通称ばんばん、ばんこ、ババンがバン他。2014年夏、伊達のおまつりにやってきたおばあちゃん思いの男子高校生の通報によりレスキュー。むちゃくちゃ薄汚れていたらしいが捨て猫なのか元ノラなのかは不明。警戒心のかけらもない無防備なおバカさん。ようやく3歳。めんどくさいので推定誕生日はたぬと一緒。


月別アーカイブ
最新コメント
リンク

東北地震犬猫レスキュー.com

我が家の常備品

★もう年なので、これを飲まなければ朝起きられません下瞼は重力に負けます毛穴は縦に開きます俗に言うたるみ毛穴っつーやつですわ夜寝る直前に飲むのがコツです朝飲んでも効くのは午後になってからですつまり半日は役立たずっちゅーわけですわvvわたしは365日飲みます毎日飲むので箱買い当然箱買い上等もはや中毒???

★今回はもう、ほんとにコレにお世話になってます。パルボは熱でもアルコールでも死にません。塩素かコレです。塩素は主に洗濯に。バイオチャレンジは主にお掃除に使ってます。ガンガン使ってるのでガンガン減っていきます。お財布痛いですけどしょうがないです……。

★メーカーのみなさま、申し訳ございません。我が家ではこれをうんP一時収納箱として利用させていただいております。抜群の臭い遮蔽率!猫飼いの必需品と考えております。これを使うようになってから、うんP処理がものすごく楽ちんになりました♪

★いろいろ試したけど、我が家ではこれしか使ってくれませんでした……。よく固まってうんこしっこ取るのも楽なんだけど、重たくて運ぶのが大変なのが玉にキズ。なのでほとんど通販で購入。タイミングによって値段の幅がものすごい。

★お猫さまの数だけトイレは必要(ほんとは+1が理想)。我が家はこれ3つを常設。保護猫がいる間はさらに増やします。安いし洗いやすい。ものすごく小さいけど、みんな上手に使ってくれてます。たまにはみ出すヤツもいるけど(笑)。

★お猫さまの便秘を放っておくと、いずれ毎度病院で掻き出してもらわなきゃならなくなると言われました。うちの女王様は病院でこれを勧められて食べ始めたら、とたんに快食快便になりました。うんPの量が3倍くらいになってびっくり。

★週に一度のブラッシングではこれ使ってます。最初は逃げ回るたぬーも、いったん背中にこれを当てられるとふにゃんと腰砕け(笑)。でも角が当たると傷つけかねないので扱いは慎重に。

★新居に引っ越す前に徹底的にテストしました。麻・カーペット・木、そしてこのダンボールの爪とぎを買って来て並べたところ、これ以外には全く興味を示しませんでした。引っ越してからもちゃんとこの爪とぎだけで爪とぎしてくれます。おかげで壁紙破られずに済んでます(笑)。

★2年間使い倒したカメラが壊れたというか壊したというか……。マクロ機能がさらにアップしているらしく、末の鼻の奥までバッチリです。カメラを選ぶときのこだわりは「同じ電池を使える」ということ。電池が同じなら充電器も同じです。コストダウンにつながります。でもだんだん選択肢が少なくなってきた……。写真はゴールドですが私が選んだのはどピンク。カメラは必ずピンクと決めています。女らしさを欠片も持ち合わせていない私の唯一の自己主張かな。ただ単に派手好きという説も(笑)。

★お猫さまのお世話で疲れたお肌もこれさえ塗れば一発で……上がればいいんですけど(笑)。地球の重力に引っ張られて下がるばっかりですが、なんとかがんばって抗ってます。上がれ~~上がれ~~。

★北海道にノミはいないっていう獣医さんもいるけれど、用心のために毎月みんなにつけてます。保健所にいる子を引き出す際にも使うので常に常備してます。うちの母、ノミにもアレルギーなんですわ。ここ、すごい安い……っ。

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

QRコード
QR
カウンター